本記事では、こんな悩みを解決します
こんにちは。Webマーケターのぽーと(@yokaport)です。
この記事を書く僕は、最大手企業のWebマーケターを経て、現在は当ブログを含めた4サイトを運営しつつ生活をしています。
そんな僕が、Googleが評価する質の高いコンテンツとは何かについて解説します。
今回かなり詳細に解説しますので、企業のSEO担当者やブログ記事を書いている方などは参考になると思います。
もくじ
Googleがコンテンツを評価する際の評価基準を知ろう
この記事をご覧のみなさんはGoogleが公開している『検索品質評価ガイドライン(General Guidelines)』という文書をご存じでしょうか?
General Guidelines:https://static.googleusercontent.com/media/guidelines.raterhub.com/ja//searchqualityevaluatorguidelines.pdf
この『検索品質評価ガイドライン』とは、Googleが公開している”Googleはこんなコンテンツを高く評価しますよ“ということを明記した資料で、これを読み解けばGoogleがどのようなコンテンツを高品質として評価しているのかが見えてきます。
このGoogleの検索品質評価ガイドラインには、コンテンツの品質評価に用いる軸は2つあると記載されています。
- Page Quality評価(ページの品質における評価軸)
- Needs Met評価(ユーザーニーズとの一致における評価軸)
質の高いコンテンツとしてGoogleから評価されるためには、「ページの品質」を表すPage Quality評価と、「ユーザーニーズとの一致」を表すNeeds Met評価の両方で高い評価を受けなければなりません。
つまり、Googleから高い評価を受けるには・・・
を作る必要があるのです。
Page Quality評価とNeeds Met評価について具体的に解説していきます。
Page Quality評価(ページの品質における評価軸)
Page Quality評価では、検索キーワードとの関連性ではなく、ページのコンテンツの品質自体(有益なコンテンツをページが保持しているか)を評価しています。
Page Quality評価の品質評価基準
Page Quality評価における重要な評価基準は、以下の4つが挙げられています。
- 専門知識・権威性・信頼性(E-A-T)
- メインコンテンツの質と量
- 明確なWebサイトに関する情報の有無
- Webサイトの評判
一つずつ解説していきます。
専門知識・権威性・信頼性(E-A-T)
A=Authoritativeness(権威性)
T=Trustworthiness(信頼性)
の頭文字を取った言葉で、Googleは、このE-A-Tを兼ね備えたWebサイトを評価しています。
Expertise(専門知識)とは
自分の経験や知見から記事を書いているか否かという評価基準です。「専門家でなければならない」、「何かしらの公的な資格を持っていなければいけない」ということではありません。
Authoritativeness(権威性)とは
特定のカテゴリ・分野・ジャンルにおいて、権威性があるサイトであるか否かという評価基準です。
例えば、普段から『旅行に関する記事』を書いているサイトであれば、”旅行”に関して権威性があると判断されます。ですので、同じサイト内でいきなり『料理に関する記事』(関係のないジャンル)を書いても”料理”に関しての権威性をサイトが保有していないので評価は上がりにくくなります。
Trustworthiness(信頼性)とは
「このサイトにクレジットカード情報を安心して提供できるか」など、Webサイトが信用できる状態か否かという評価基準です。
ユーザーを騙すコンテンツや、「著名人の個人サイト」を装ったWebサイト、適切な理由なしに個人情報を要求するサイトには信頼性がありません。
メインコンテンツの質と量
メインコンテンツが、ページの目的を達成するために十分な品質と量を備えているかという評価基準です。
ページの目的とは、「そのページが作られた意義」のことで、検索クエリとは一切関係なく、そのページが達成しようとしているものを指します。
ページの目的の具体例は以下の通りです。
ページの種類 | ページの目的 |
---|---|
通販サイト | 商品情報を提供し、販売する |
ニュースサイト | ニュース情報をユーザーに提供する |
動画サイト | ユーザーに動画を見せる |
為替レート変換サイト | 異なる通貨のレートを計算をする |
例えば、通販サイトであれば、ユーザーが購入することを決断できる情報が十分に記載されていれば高評価を得ることができます。
配送について明記されていないなど情報に不足があったり、商品画像の画質が悪いなど情報の質に問題がある場合は低評価に繋がります。
ちなみに、コンテンツの質は高ければ高いほど高評価に繋がりますが、コンテンツの量が多いからといって、必ずしも高評価を受けるわけではありません。
ページの目的に不要な情報を無駄に詰め込んでいるページは、ユーザーの目的に直結しない低品質なページとみなされ、低評価を受けてしまいます。
- 役に立つコンテンツが皆無
- コンテンツの中身が「キーワードの詰め込み」で構成されている
- 上部に大量の広告があり、ユーザーにメインコンテンツが見えないページ
- コンテンツが見えないテキストで記載されているページ
- コンテンツの内容が意味不明、または無意味
- 人の手による情報整理やユーザーへの付加価値提供もない自動生成されたコンテンツ
明確なWebサイトに関する情報の有無
全てのページは、必ずどこかのWebサイトに属しており、Googleから高い評価を受けるためには、そのWebサイトの問い合わせ先やサービス情報、運営者などの情報を掲載しなければなりません。
特に、金融サイトなどのユーザーの生活に直結するサイトでは、詳細かつ豊富な情報掲載が求められます。(例:Webサイトの情報としてメールアドレスだけしか記載されていない金融サイトなどは確実に低評価を受けます。)
Webサイトの評判
Webサイトがユーザーから高い評価を得られているか否かという評価基準です。
ちなみに、サイト内で記載している内容やサイト内の口コミ情報(お客様の声など)と、外部サイトでの評価に差がある場合、Googleは外部サイトの評判を信用します。
少数の外部ソースからの情報であれば、低評価を受けることはありませんが、「詐欺」や「有害なサイトである」などの確実な証拠がある場合は、最低評価を受けてしまいます。
また、外部からの評判が全く無くても高評価を受けることはできますが、「信頼に値する悪い評判」があるWebサイトには高評価は適用されません。
肯定的なネット上での評判が多いサイトである場合、他の要素から判断すると、普通程度のページでも、Googleから高評価を適用される場合もあります。質の高いコンテンツを作ったら、メディア掲載やSNSへの拡散などを積極的に行い、サイテーションの評価を最大限高めましょう。
食べログのサイト(https://tabelog.com/)を例に説明します。
①Webサイトのドメインを用意します。
食べログの場合は、「tabelog.com」がドメインになります。
②以下の検索方法でGoogleで検索しましょう。
Page Quality評価の品質評価チェック表
Page Quality評価における重要な評価基準について解説してきましたが、実際にコンテンツを作成する際に、どんなことに気を付けなければならないのか理解できましたか?
Googleウェブマスター向け公式ブログには、実際にコンテンツを作成する際の確認項目が掲載されています。
内容を以下にまとめるので、おさらいを兼ねて自身のWebサイトに問題が無いか確認してみましょう。
あなたはこの記事に書かれている情報を信頼するか?
この記事は専門家またはトピックについて熟知している人物が書いたものか? それとも素人によるものか?
サイト内に同一または類似のトピックについて、キーワードがわずかに異なるだけの類似の記事や完全に重複する記事が存在しないか?
あなたはこのサイトにクレジットカード情報を安心して提供できるか?
この記事にスペルミス、文法ミス、事実に関する誤りはないか?
このサイトで取り扱われているトピックは、ユーザーの興味に基いて選択されたものか?それとも検索エンジンのランキング上位表示を目的として選択されたものか?
この記事は独自のコンテンツや情報、レポート、研究、分析などを提供しているか?
同じ検索結果で表示される他のページと比較して、はっきりした価値を持っているか?
コンテンツはきちんと品質管理されているか?
この記事は物事の両面をとらえているか?
このサイトは、そのトピックに関して第一人者(オーソリティ)として認識されているか?
次のような理由で個々のページやサイトに対してしっかりと手がかけられていない状態ではないか?
-コンテンツが外注などにより量産されている -多くのサイトにコンテンツが分散されている記事はしっかりと編集されているか? それとも急いで雑に作成されたものではないか?
健康についての検索に関し、あなたはこのサイトの情報を信頼できるか?
サイトの名前を聞いたときに、信頼できるソースだと認識できるか?
記事が取り上げているトピックについて、しっかりと全体像がわかる説明がなされているか?
記事が、あたりまえのことだけでなく、洞察に富んだ分析や興味深い情報を含んでいるか?
ブックマークしたり、友人と共有したり、友人にすすめたくなるようなページか?
記事のメインコンテンツを邪魔するほど、過剰な量の広告がないか?
記事が雑誌、百科事典、書籍で読めるようなクオリティか?
記事が短い、内容が薄い、または役立つ具体的な内容がない、といったものではないか?
ページの細部まで十分な配慮と注意が払われているか?
このサイトのページを見たユーザーが不満を言うか?
上記の項目を確認し、Googleに評価される質の高いコンテンツを作成しましょう。
Needs Met評価(ユーザーニーズとの一致における評価軸)
Needs Met評価は、検索結果がユーザーのニーズに答えているか否かを評価するものです。
Googleは検索クエリからモバイルユーザーのニーズを予想して検索結果に表示するページを決定しています。
- 検索エンジンが検索クエリをどう解釈しているかの理解
- モバイルフレンドリー化
- 404エラーページを充実させる
一つずつ解説していきます。
検索エンジンが検索クエリをどう解釈しているかの理解
検索クエリとは、ユーザーが検索をする際に入力したキーワードのことです。
検索エンジンは、この検索クエリ毎に検索をしたユーザーがどんな情報を求めているのかを推測して検索結果を表示しています。
この、検索エンジンが検索クエリをどう解釈しているのかを知ることが、SEOでは非常に重要なのです。
例えば、僕の大好物『チーズインハンバーグ』を例に考えてみましょう。
こういったサイトの場合、検索エンジンで『チーズインハンバーグ』と検索したときに、チーズインハンバーグのお店の情報や口コミサイトなどが上位表示されていれば、このサイトでも上位表示を狙うことができます。
しかしながら、実際に『チーズインハンバーグ』と検索してみてください。
恐らく、チーズインハンバーグのお店の情報や口コミサイトではなく、レシピのサイトばかりが上位表示されているかと思います。
察しの良い人は、もう分かったかと思いますが、検索エンジンは『チーズインハンバーグ』という検索クエリを「チーズインハンバーグが食べられるお店の情報」ではなく、「チーズインハンバーグの作り方」というニーズで検索されるクエリであると解釈していることがわかります。
なので、残念ながら『チーズインハンバーグ』という検索クエリで「チーズインハンバーグのおすすめのお店をまとめたサイト」を上位表示させることはできません。
こんな感じで、検索エンジンが検索クエリをどう解釈しているのかを知らずに、誤った対策キーワードを立ててコンテンツを作ってしまうと、狙ったキーワードで上位表示されず流入が全くないページになってしまうということに繋がってしまいます。
検索エンジンが検索クエリをどう解釈しているのかを知る方法
検索エンジンが検索クエリをどう解釈しているのかを知る方法、それは、、
これだけです。
実際に対策キーワードで検索をしてみて、作ろうとしているコンテンツと似たサイトが上位表示されていれば、そのキーワードでの検索結果上位表示を狙うことができます。
ユーザーが検索クエリで指定しない限り、「ユーザーは最新の情報を欲している」とGoogleは推測します。
例えば、2020年現在で『iPhone』と検索すると、『iPhone 11』や『iPhone 11 Pro』などの最新機種の記事が掲載されたサイトが上位表示されます。
しかしながら、今後、iPhoneの最新モデルが発表されれば、検索エンジンの解釈も変わり、『iPhone11』や『iPhone 11 Pro』の記事は上位表示されず、最新モデルの記事が掲載されたサイトが上位表示されるようになります。
モバイルフレンドリー化
Needs Met評価は、モバイルユーザーのニーズとの一致度を評価しているため、Webサイトがモバイルフレンドリーであることは高評価を受けるための絶対条件です。
PC表示でPage Quality評価が最高評価のサイトであったとしても、モバイルフレンドリーでない場合、Needs Met評価で低評価を受け、SEO的にかなり不利になってしまいます。
モバイルフレンドリー化する際の注意点
読みやすいフォントサイズと行間にする
フォントサイズは16px~18pxを目安にしてください。ズームしなければ見ることができないサイトだと、SEO評価が下がります。
また、行間はフォントサイズの1.5倍程度(1.5em)の間隔を指定しましょう。
モバイル端末用のビューポートを設定する
モバイルフレンドリー化にビューポートタグの設定は必須です。
ビューポートとは、htmlのheader内で端末の表示領域を制御するmetaタグのことです。
タップする要素同士が近すぎないようにする
Googleが推奨しているタップ要素の最小サイズは48pxです。タップ要素には、CSSでpadding:48px以上を指定しましょう。また、誤操作を防ぐためにタップ要素同士の距離は32px以上の間隔を空けてください。
正常に表示できないコンテンツを掲載しない
Flashで作成されたコンテンツなど、モバイル端末で正常に表示できないコンテンツは掲載しないようにしましょう。
表示速度を早くする
2018年、モバイル用ページの表示速度をSEO評価に入れることをGoogleが発表しました。そのため、モバイル用ページの表示速度をなるべく早くすることが必要です。3G回線でも、3秒以内にページが表示される状態が理想です。
インタースティシャルなコンテンツを表示させない
インタースティシャルとは、ページを開いた際、コンテンツの上に大きく覆いかぶさるように表示されるコンテンツのことです。Googleは2017年からインタースティシャルなコンテンツを含むページのSEO評価を下げています。そのため、訴求したい情報がある場合は、上部や下部の固定表示バナーなどを使って対応しましょう。
404エラーページを充実させる
404エラーページも、Needs Met評価の対象にされます。
メインコンテンツやユーザーの役に立つ導線が全くない404エラーページの場合は、Needs Met評価で最低評価を受けてしまいます。
一方、ユーザーが求めているであろうページへの内部リンクや、ユーザーの役に立つ情報を掲載した404エラーページは高い評価を受けることができます。
まとめ| Googleが評価する質の高いコンテンツとは?
本記事では、どういったコンテンツを作ればGoogleから質の高いコンテンツであると評価されるのかについて解説しました。
参考になったという方は、この記事をブックマークして定期的に自身のWebサイトが質の高いコンテンツとして運用できているか確認するようにしましょう。
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